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「趣味が仕事でいいですねぇ〜」

これはお客様との会話でよく頂くお言葉です。

ですがいくら好きな仕事でも楽しい事ばかりではありません。困難な仕事や壁、失敗やいくつかの問題などなど

好きな仕事でも嫌いになってしまうような事もたまにはありますね。

暑さも消えた午後１１時過ぎ、今日はどんより自己嫌悪になりながら家路を目指しました。

途中、ケンのお気に入りの道があるのですがのんびりと走っているとミラー越しに遠くライトが眩しい車がチラっと見えました。

「速い…」

感触からそう感じ、アクセルを緩め迫ってくるのを待ちました。コーナーを抜ける度にライトがドンドン迫ってきます。

左右全開にしていた窓を閉めて待っているとやがてその車はミラーにヘッドライトが映らなくなるくらい車間を詰めてきました。「よっしゃ！」

アクセル全開加速でスタートです。そのルートでは『自称最速』(笑)なのでどのくらいまで着いて来れるのかミラーで見ているとどうやら加速はこちらが速いようで車間は離れていきます。が、速度は同じぐらいでいい感じでついてきます。「ん〜、結構速いな。。。」

コーナーで微妙にリアが流れるのを感じ、「リアのショックのオーバーホールをしとけばよかった」なんて考えながら

も全開です。後の車も車間は開けつつもついて来ます。

「やっぱ速いな〜」

途中信号で停まりブレーク。ミラーに映る姿は車種不明。そして仕切り直しでGO！

ですが前に車が入ってしまったので普通に加速。

ミラーを見ると後の車も合わせてきます。

根性が捻じ曲がった奴だとここぞとばかりに煽ってくるのですが…。彼は紳士です。いい感じですねぇ〜

ですがまだ終わっていません。その先の曲がり角で前の車が曲れば-------っ。

願い通じ何と前の３台は右折。そしてオールクリアー。

全開すると後が離れてしまうのでミラーを見ながら相手の加速に合わせ速度を乗せていきます。

メーターは尋常じゃないところ(ぬおわ)を指していますが奴もピッタリついて来ます。

道路は狭く路面は悪いのでかなり危険です。

今までに無い速度でコーナーに入り軽くアンダーを感じながら抜けていくと遠く前に車が…。

終了〜！

彼も数秒遅れる事ケンの後につきますがやはり煽ってきません。ステキ！

勝負はどちらが勝ちで負けか？うーん、微妙ですね。

先行逃げ切りの感じはしましたがケンの車の挙動はかなり不安定なところもあったので相手は危険を感じて距離を開けたか、追い込むのをやめたのか。。。

「やっぱショックを換えときゃよかった…」痛感です。

ホットな走りの余韻を残しつつ先の信号で右折レーンに停まると彼は左に並びました。

速かった奴はどんな人だとドライバーを見るとニッコリ笑ってます。なのでこちらもニッコリ。

１０年以上前の話、まだサーキットも開放されていないストリート全盛の頃はチューニングもまだ非合法な物で、アンダーグラウンドちっくな後ろめたいものがありました。

「一部の者同士が分かち合える楽しみ」的なところがあり

見知らぬ者同士が出会い、バトルし、アリガト楽しかったよ〜みたいな雰囲気がありました。

今日久しぶりにそんな彼に遭遇して何かとても楽しくて嬉しかったな。自己嫌悪な気分は彼の笑顔に救われました。

信号が青になり彼は右手を挙げて左折して行きました。

お返しにホーンを鳴らしてお別れしました。

EKシビック君！速いね！

いままで遭遇した車で１番速かったですよ。

(速い人いるね〜)

今度会ったらバトルはやめましょう(笑)

お互い危ないわアレ。

次に見かけたら声かけて下さい。コーヒーおごります。

家についてこの喜びの気持ちを妻に伝えるとこっぴどく怒られました。。。

そんな夢をこの間見ましたよ〜

年式が古くても１通りのメニューが組まれている車なのでそこそこ速いです。なので所構わず飛ばすと危ないですし、周りの車からも嫌われます。

色も色だからね…。車の走りもT.P.Oでね〜

それと車のコンディションの維持は大切です。

「いつでもOK」のほうがいいわけで、バトルで「車が調子悪くて〜」の言い訳は良くありませんね。